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ストイックに生きるって難しい


by stoicpanders

デスメタルだよ!全員集合!

僕は高校時代、デスメタルが大好きだった。
あのブルタルさったらなかった。
何だかわからないぐちゃぐちゃした音の塊と、内容なんて英語だからどーでもいい音の一部と化したボーカル。とにかく同じ音を何度もかき鳴らすギター。存在感がないベース。そして空間を埋め尽くす、マシンガンみたいなバスドラとスネア。
中学時代の勉強から解放されて、私立の進学校なのに好きなことばっかりやってた僕がのめり込んだのが、メロディーなんてどーでもいい、ただひたすら速い音楽?デスメタルだった。
おかげで僕は浪人することになった。昼間は寝て、夕方近くに起きる。ダラダラして、皆が寝静まった頃にようやく勉強を始める。勿論僕のお供は音楽だった。特にデスメタルはそんな状況に非常にマッチしていた。
その中でも特にお気に入りが「DEICIDE(キリストの処刑人)」ってバンドだった。


ある日、いつものように昼に起き、親父のコンポでDEICIDEのCDを大音量でかけていると、チャイムが鳴った。
バックではデスメタルが轟々とかかっている。居留守は決め込めない。
めんどくさがりながらも出ると、幸薄そうなおばさんが立っていた。
「し、しまった!○○○の塔だ!」
と僕は心の中で思ったが、出てしまったものは仕方ない。
幸薄おばさんは、何の前ふりも無く、アメリカでは子供が音楽に影響されて、悪い方に走ってしまっている…みたいなことを言い始めたので、今勉強中で忙しいんだ!と、さっさとおばさんを追い払った…が、例のごとく冊子を置いて行った。

居間に戻った僕は、冊子を面白半分にめくってみた。すると、さっきおばさんが言ってた記事が載っていた。
とあるアメリカの子供が、聴いた音楽に影響されて、犬だか猫を殺して悪魔の生け贄にしたとかって記事だった。その影響されたバンドってのが、他ならないその時爆音でかけていたDEICIDEだった…。

DEICIDE
ホフマン兄弟によるツインギター。ベントンの高低使い分けるデスヴォイス&あんまり聞こえないベース。そして、ヤギみたいな顔で、ひょろっとしてるのにメチャメチャ速い、かつ正確なアシェイムの弾丸ドラム。
それより何より、このバンドのキャラを決定づけるのは、
CDのジャケ、歌詞の内容に至るまで、アンチクライスト・悪魔崇拝を徹底している所。ボーカル、グレン・ベントンは逆さ十字架を額に焼き付けてしまっていて、キリストの死んだ年齢になったら死ぬとか言っていた。わはは!ツアーの際は、根強いキリスト教の国には、入国を拒否されてたな。

3rdアルバムを出した辺りで、僕はデスメタルを卒業していたんで、その後の経過を知らなかったんだが、最近再びデスメタルを聴いている。そんなノリでDEICIDEを聴いてみた。なんと、まだ現役で活動しているではないか。
キリストが死んだ年齢33歳を過ぎたはずのベントンは…何故かまだ生きている。
ホフマン兄弟は脱退して、これまた残虐デスメタルバンドのカンニバル・コープスの元メンバーが加入してる。
ドラマーアシェイムは変わらず。

06年のアルバムStench of Redemptionを聴いてみた。
これがものすごくカッコいいのだ。なんと言うか、メロデスじゃないのにメロディック。それでいてブルタルさを欠いていない。音も申し分無い。新加入のギタリストが大きく貢献してると思う。素直にカッコいいじゃないか。

そんな訳で、グレン兄貴は死ななかったみたいで、まだまだ頑張っちゃってるDEICIDE。最近ニューアルバムを出したんだが、それも相変わらずだ。

最近の僕のi-Podは、デスメタル率が相当高くなって行ってるんだなこれが。
まぁせいぜい悪魔崇拝に走らないよう注意しまーす!
by stoicpanders | 2008-05-31 01:03